倶知安の生産者・福坂浩幸さんは、
この土地でお父様の代から馬鈴薯、麦、小豆、大豆を育てて30年になる。
畑の表情が変わるタイミングも、
肥料が語りかけてくる瞬間も、福坂さんはずっと見続けてきた人だ。
今回わたしたちは、畑が落ち着いた冬のはじまりに、お話を伺わせていただきました。
効き方の違いがつくる畑の表情
「肥料の違いってね、雨のあとに出るんだよ。」
硝酸態窒素が多い肥料は、吸収率もいいため効果が出やすい反面、
干ばつでなかなか効かないなと思っていた矢先に雨が降ると、逆に水分を吸って一気に動く。
勢いよく育つように見えるその伸び方は、ときに“急ぎすぎた成長”になり、
葉ばかりが茂ってしまい、芋の成長が追いつけない。
「急に茂るんだわ。あれは管理が大変でね。」
対して、アミノサッポロエースの効き方は、驚くほど静かだという。
雨が降ってもぐっと走らない。ゆっくり、一定のスピードで育つ。
「見ていて安心できるんだよな。変な暴れ方をしないから。」
“効きすぎない肥料”という言葉は、一見すると力が弱いようにも聞こえる。
けれど、気候が極端に振れやすくなった近年の畑では、
むしろ暴れず、安定して効くことこそが価値になりつつある。
そのことを、わたしたち自身も改めて実感できた瞬間だった。
男爵いもで見えた変化
話が進むにつれて、福坂さんがアミノサッポロエースを信頼してくれている理由が見えてきた。
それは、「男爵いも」での変化だった。
男爵いもは、急激に肥大すると中心に空洞ができやすい。
しかしアミノサッポロエースを使った年は——
「空洞が少ないんだよな。形も丸いし、いもがしっかり締まる。」
その締まりの良さは、ゆっくり育つ肥料の特性と、
男爵いもの性質がちょうど噛み合った結果だ。
さらに使い始めには、こんな特徴もあるという。
「葉の色が少し薄く見えるから、みんな最初は不安になるんだよね。
でも、あれは効きすぎてない証拠なんだ。」
その控えめな葉色は、いもに無理をかけず育っている状態を示しており、
福坂さんにとっては信頼できるサインになっている。
使用量は「6袋”強”」がポイントに
アミノサッポロエースの使用量については、「6袋強」がひとつの基準になっている。
石が多い土、干ばつ気味の年、成長が不安定な環境。
どんな条件でも、6袋より少し多いくらいだと過剰にも不足にもならず、ちょうど良いという実感があるそうだ。
ただ、福坂さんは数字だけでは決めない。
「同じ6袋でも、年によって気候も違うからさ。土の顔を見ないとな。」
肥料は、土と対話してはじめて本来の力を発揮する。
当たり前のようでいて、とても本質的な言葉だった。
馬鈴薯の品種によっては、違う景色を見ることもある
同じ馬鈴薯でも、もちろん品種によって効き方が全然違う。
カムイやトウヤのように、成長が早い品種は窒素の入り方に敏感で、
少しの量で急に伸びすぎることもある。
「トウヤは特に気をつけないとダメだね。多めに入れたら、急におがった年があった。」
肥料の性能だけでは完結しない。
気候を読み、肥料の特性や作物の性格を理解し、
わたしたちの肥料も、生産者さんの判断によってこそ、
力を引き出してもらえるのだと感じ、身が引き締まった。
“ゆっくり効く肥料”は、これからの農業の味方になる
アミノサッポロエースは、速効性のある肥料ではない。
むしろ、じんわり効くタイプだ。
2025年のように干ばつから強い雨へと天候が急変すると、
「一気に効きすぎるのではないか」という懸念も増えてくる。
これは有機質肥料の特徴でもあり、ほかの生産者からもよく聞く声だ。
近年の気候変動にどう向き合うかは、生産者にとっても、
そしてわたしたちにとっても、避けて通れない課題だ。
そろそろ冬を迎える倶知安の空気のなかで、
そのことをあらためて強く感じた。
概要
栽培作物
・馬鈴薯
・麦
・小豆
・大豆
使用肥料
・アミノサッポロエース
・パワフル化成6-0-8
成功ポイント
①「効きすぎない肥料」が気候変動下でも安定した生育をもたらした
②男爵いもの品質が向上(空洞減・形状安定・締まりが良い)
③“6袋強”を基準に、土と気候を見ながら微調整する施肥が定着